Truth Social、Perplexity搭載のAI検索を発表:情報統制に波紋か

Aibusiness

ドナルド・トランプ前大統領が設立したソーシャルメディアプラットフォームTruth Socialは、ウェブ版にて人工知能を搭載した検索エンジン「Truth Search AI」の公開ベータ版を正式にリリースしました。この新機能は、ユーザーの情報発見と情報アクセスを強化することを目的としており、透明性の高い引用元付きで直接的かつ簡潔な回答を提供する「回答エンジン」アプローチで知られるAIスタートアップPerplexityによって提供されています。近い将来、このAI検索機能をTruth SocialのiOSおよびAndroidモバイルアプリケーションにも拡張する計画が進行中です。

この戦略的な統合により、Truth Socialは、X(旧Twitter)のGrokチャットボットやMetaのInstagramおよびWhatsAppにおけるAIツールに続き、生成AI機能を導入する最新のソーシャルメディアプラットフォームとなります。この動きは、デジタル情報分野におけるGoogleのような既存のテクノロジー大手の優位性に対するTruth Socialの直接的な挑戦と広く見られています。

Truth Search AIの注目すべき点は、Truth SocialがAIが利用する情報源を完全に管理していることです。Perplexityの公開検索エンジンが広範な情報源から情報を収集するのに対し、Truth Socialに展開されたバージョンは、より限定された情報源から情報をキュレーションしていると報じられており、Fox NewsやEpoch Timesといった保守系のメディアを頻繁に引用しています。Perplexityは、検索エンジンを動かすSonar APIが、クライアントに対して情報源の設定に関する完全な自律性を与えていると明確にしており、Truth Socialのコンテンツ制限やキュレーションに関する編集上の決定については可視性も制御も持たないと述べています。このアプローチは、トランプ大統領が掲げる、認識されているAIの偏見に対処し、デジタル情報管理を規制するという目標と一致しています。Trump Media & Technology Group (TMTG) のデビン・ヌネスCEOは、Perplexityとの提携がTruth Socialを「愛国者経済における不可欠な要素」として確固たるものにすると強調しました。

Jeff BezosやNvidiaを含む著名な投資家から支援を受けているPerplexityは、さまざまなオンラインソースから情報を統合し、引用元を付けて文脈に関連する回答を提供することに特化しています。これは、通常リンクのリストを提示する従来の検索エンジンとは異なり、より直接的で会話的な体験を提供します。しかし、Perplexity自体も、著作権侵害、盗用、ウェブサイトの制限を回避するための「ステルスかつ未申告のクローラー」の使用といった疑惑を含め、精査に直面してきました。

Truth Search AIの導入は、Truth Socialにとって重要な進展であり、プラットフォーム上でのユーザーエンゲージメントとコンテンツ発見を潜在的に向上させるものです。AI搭載機能がより広く利用可能になるにつれて、ユーザーからのフィードバックや、AIの偏見と編集の独立性を取り巻く継続的な規制に関する議論が、その将来の進化を形成すると予想されます。